宮坂建設工業株式会社
十勝の建設業界をリード
1922年、初代の故・宮坂寿美雄氏が創業。93年に代表取締役社長に就任した寿文氏は4代目にあたる。創業以来、総合建設業を軸に事業を展開し、業績を着実に伸ばしながら地域経済の発展に寄与。帯広市に本社を置き、釧路、札幌、東京に支店を構え、200人近い従業員を雇用する。近年は安定した売上高を維持し続けており、十勝管内の建設業界をリードする企業として位置付けられている。また、社会貢献の一環として、社員らが帯広市大正町で除排雪作業奉仕を10年間以上継続している。
Top Interview
十勝の社長に聞く
官公需で入札不調のケースも
Vol.1 〜官公需で入札不調のケースも〜
建設業界の現状は―
北海道の業界事情と全国的な業界事情には違いがある。人材確保については、東日本大震災の復旧に関して、道内外では需給バランスに違いがあり、冷静に判断しなければならない。資材の高騰に関しては、一定程度のラインはクリアしている。ただ、官公需の土木建築分野については、明らかに採算が合わないものは、入札を辞退、または入札を不調としている。発注者の官公庁に対して、経済現況を正確に理解してもらうための止むを得ない措置。業界全体に不安を与えている面もあるかもしれないが、単価に乖離があることを発注側に理解してもらいたい。設備投資については、緊急性の高いものはすぐに着手するが、時期を選べるものについては、労務事情、資材事情を考慮し、顧客の一番メリットのある時期に発注を移動してもらっている。
「潰れない会社」であり続ける
Vol.2 〜「潰れない会社」であり続ける〜
会社の経営指針は―
受注額はステップアップしてきているが、発注者から仕事の仕方を教わり、お客様から道しるべを示してもらった。先輩経営者の模倣ではあるが、「大きな会社」より、「良い会社」を強くしようというのが基本精神となっている。ここ10年間は、倒産の恐怖と戦ってきた。今もそう変わりはないが、最終的な経営目標は「潰れない会社」であり続けることだ。
公示技術は日進月歩
営業面の強みと技術面の強み―
土木ではトンネル、橋梁、河川、農業土木と幅広く手掛けているが、特にずい道(トンネル)、道路の急傾斜対策、農業土木の水利調整などは得意としている。最近手掛けた仕事では、三井造船から受注した別海のバイオガスプラントの建設工事がある。札幌支社は、橋梁や特殊河川の改修に特化している。建築に関しては、福祉分野を研究しており、工場分野では米国、和蘭から技術導入している。大手ゼネコンは別だが、地方の建設業者の技術は、日進月歩の面があり、官公庁も民間も土木も建築も、ケースバイケースで新たな技術を導入し、現場対応しなければならない。
建設業は災害防止産業
Vol.3 〜建設業は災害防止産業〜
防災に力を入れている理由は―
建設業は災害があれば出動するもの。創業者の祖父(故・宮坂寿美雄氏)の時代から教えられてきた。父親(故・宮坂文一氏)が社長に就いていた時期に、災害対応で現場に連れて行ってもらったことがあるが、小学生の時分に河川敷から見た恐ろしい川の流れを今も覚えている。十勝は地震が多い地域だが、建設業は片や災害防止産業だと思っている。3000人規模の災害訓練を10年間以上続けているほか、震度4以上になると自動的に本支店に社員全員が集まることが決まっている。また、雨量、風速によっても参集するシステムがマニュアル化されている。本店、支店とも災害への24時間体制が出来ている。雨が降ればパトロール車のエンジンをスタートし、いつでも出動できるようにしている。このほか、消防機関と連携し、火災で建物が倒壊した際に、消防の装備では消防車両の身動きが取れないが、解体機械、業務用車両を1時間以内に用意し、リモコンロボットも用意できる。
戦没者慰霊碑や神社の整備改修
地域貢献についての考えは―
十勝・帯広で育ててもらっているので、地域の雇用を守るために「会社を潰さない」ことが大事だと思っている。ISO(国際標準化機構)の中で取引業者、下請け、商社含めて、企業が成長することを願っているし、それが最大の地域貢献だと思っている。もう一つ、地域発展の観点から、亡父(故・宮坂文一氏)が生前から口にしていた、戦没者の慰霊碑や神社の整備改修などをライフワークの中で手掛けたい。
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宮坂 寿文(みやさか・としふみ)1955年4月15日、帯広市生まれ。株式会社宮坂建設工業代表取締役社長。日本大学生産工学部土木工学科卒。78年4月、株式会社地崎工業(現・岩田地崎建設株式会社)東京支社土木部。81年1月、宮坂建設工業株式会社取締役。84年12月、同社取締役副社長。91年4月、代表取締役副社長。93年12月、現職に至る。2003年4月、帯広建設業協会副会長、04年6月、十勝陸上競技協会会長。
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Information
企業情報
法人名 | 宮坂建設工業株式会社 ミヤサカケンセツコウギョウ |
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創業 | 1922年(大正11年)5月 |
代表者 | 代表取締役社長 宮坂 寿文 |
業種 | 総合建設業、一級建築士事務所、宅地建物取引業 |
資本金 | 1億円 |
従業員数 | 218人 |
初任給・ 賞与 |
高専卒 171,200円(帯広)、181,186円(札幌) 大卒 190,000円(帯広)、205,500円(札幌) 大学院卒 196,000円(帯広)、206,730円(札幌) 賞与年2回 |
年商 | 2014年3月期 172億4100万円 2013年3月期 219億3300万円 2012年3月期 189億9000万円 2011年3月期 190億2400万円 2010年3月期 203億2900万円 |
所在地 | 〒080-0014 帯広市西4条南8丁目12番地 |
電話番号 | 0155-23-9151 0155-24-1577(FAX) |
info@miyasaka-cc.co.jp | |
WEB | http://www.miyasaka-cc.co.jp/recruit/ |
福利厚生 | 各種表彰制度、永年勤続表彰、財形貯蓄、退職金制度など |
支社・支店 関連会社等 |
札幌支店 札幌市北区北14条西3丁目2番12号 TEL011-736-1821、FAX011-736-1822 |
東京支店 東京都品川区西五反田3-9-23 丸和ビル TEL03-6431-8838、FAX03-6431-8858 |
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釧路支店 釧路市新橋大通3丁目2番126号 TEL0154-24-7868、0154-25-5099 |
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株式会社登寿ホールディングス 帯広市西4条南9丁目1番地4 TEL0155-23-2032 |
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株式会社松本組 本社・函館市吉川町4番30号 TEL0138-42-7131 |
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株式会社平田建設 士幌町士幌西2線160番地 TEL01564-5-2062 |
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寿ホームエンジニアリング株式会社 帯広市大通南7丁目3番地 7丁目ビル1F TEL0155-28-7811 |
代表取締役社長 | 宮坂 寿文 |
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監査役 | 三浦 正晴 |
取締役副社長 | 小林 俊昭 |
取締役副社長 | 小林 悦子 |
執行役員 副社長 | 有川 進 |
専務執行役員 | 宇佐美 恭広 |
常務執行役員 本店長 | 髙道 伸 |
常務執行役員 札幌支店長 | 佐々木 勝幸 |
常務執行役員 札幌支店土木担当 | 菊池 章 |
常務執行役員 土木担当 | 長谷川 雅毅 |
常務執行役員 防災・品質保証担当 | 木幡 彰夫 |
常務執行役員 企画開発担当 | 渡部 仁 |
常務執行役員 財務担当 | 河原 勝男 |
常務執行役員 購買担当 | 小山内 誠 |
常務執行役員 技術審査担当 | 阿部 忍 |
常務執行役員 建築担当 | 阿部 浩之 |
常務執行役員 札幌支店建築担当 | 神谷 幸彦 |
常務執行役員 総務担当 | 加藤 兆基 |
主な役職者名
1922年 | 創業、初代宮坂寿美雄が宮坂組組成 |
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1944年 | 株式会社宮坂組設立 |
1966年 | 札幌営業所を支店昇格 |
1948年 | 宮坂建設工業株式会社に商号変更 |
1975年 | 三代目社長に宮坂文一就任 |
2002年 | 釧路営業所支店に昇格 |
2012年 | 東京支店開設 |